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USB4とは?
USB3規格との違いを交えながら特長を解説

USBメモリ/SDカードトラブル・基礎知識
更新:2023.09.19
USB4とは?<br> USB3規格との違いを交えながら特長を解説

パソコンへの周辺機器の接続やスマートフォンの充電など、USBケーブルを日常的に使用する機会は多いはずです。しかし、USBにはさまざまな規格が乱立しているため、どの規格がどのような性能を備えているのかわかりにくいと感じる方もいらっしゃるでしょう。そのようなUSBの複雑さを解消できると期待されている新規格が「USB4」です。
この記事では、2022年1月現在の最新規格であるUSB4の概要や、従来のUSBとの違いなどをご紹介します。


1 USB4とは?
2 USB4の特長
   2‐1 高速なデータ転送が可能
   2-2 USB PDや映像出力に対応
   2-3 コネクタ形状が統一
   2-4 互換性も完備
3 USB4を活用しよう


USB4とは?

USBとは「Universal Serial Bus(ユニバーサル・シリアル・バス)」の略で、パソコンなどに周辺機器を接続するための統一規格のことです。IntelやApple、Microsoftなどが主導する「USB‐IF」という管轄団体が、USB規格に関する仕様の策定を行っています。

最新規格となるUSB4は、IntelとAppleが開発を担当したThunderbolt3をベースとして作られました。初代にあたるUSB 1.0から数えると、6度目のバージョンアップになります。
現在主流となっているのはUSB 3.0や3.1、3.2規格ですが、小規模なバージョンアップに伴う名称変更が複数回行われ、さまざまな呼び方があるため注意が必要です。
例えば、発表当初はUSB 3.0と呼ばれた規格は、USB 3.1(USB 3.2 Gen2)の発表に伴いUSB 3.1 Gen1に、その後USB 3.2 Gen2×2の発表によってUSB 3.2 Gen1へと再度名称が変更されています。名称が変更されているだけで、機能自体に違いはありません。

バージョンアップによる名称変更で区別が複雑になったことを踏まえ、USB4ではUSB 4.0やUSB 4.1といった表記を使う予定はないそうです。USB4でアップグレードなどが行われた場合も、まったく違う名称が与えられる可能性があるとされています。

USB4の特長

新規格であるUSB4は、具体的にどのような特長を備えているのでしょうか。USB4の持つメリットを、従来のUSB 3.0などの規格と比較しながらご紹介します。

1. 高速なデータ転送が可能
USB4規格の最大転送速度は40Gbpsと、USB 3.0(USB 3.2 Gen1/5Gbps)の8倍、USB 3.2(USB 3.2 Gen2×2/20Gbps)の2倍にあたります。
ただし、USB4には転送速度が最大20Gbpsのシングルレーンと、40Gbpsのデュアルレーンの2種類があります。ケーブルの種類や接続機器の対応状況によっては、最大40Gbpsの転送速度を利用できない点に注意しましょう。
転送速度に関しては、コネクタ部分や商品パッケージなどにアイコンが表記されている場合が多いです。USB4対応機器を探す際は、事前に確認しておくことをおすすめします。

2. USB PDや映像出力に対応
USB4はUSB PD(Power Delivery)規格もサポートしています。接続するデバイス側がUSB PDに対応している場合は、最大100Wでの高速充電が可能です。これは従来の5W(5V・1A)の20倍もの数値になります。

また、USB4はThunderbolt3の技術をベースとしているので、データ転送や給電だけでなく、映像信号の出力も行える点も特長です。

3. コネクタ形状が統一
従来のUSB規格には、MicroUSBやUSB‐Aなど、コネクタ形状も多くあります。USB 3.0やUSB 3.1規格でも、USB‐AやUSB‐Type‐C(TM)など複数の形状の端子が使われています。

一方で、USB4はコネクタ形状がUSB‐Type-C(TM)に統一されました。USB‐Type-C(TM)コネクタのメリットとして、端子の裏表を気にせず簡単に接続できる点が挙げられます。また、USB4なら1本のケーブルで複数の機器に対応するため、ケーブルを何本も持ち運ぶ必要がありません。

4. 互換性も完備
USB4規格は、USB 3.2以下の規格への下位互換性を持っているため、USB-Type-C(TM)のポートが搭載された機器なら、USB4に非対応でも利用可能です。ただしこの場合、データの転送速度は下位規格に依存するため注意しましょう。USB 3.0規格まで対応したデバイスの場合、データ転送速度は最大5Gbpsとなります。
また、USB4はThunderbolt3をベースに作られているため、Thunderboltとの互換性も備えている点も特長です。

USB4を活用しよう

多くの規格が乱立し、同じ規格なのに名前が違う場合もあるなど、乱雑で判断が難しかったUSB。USB4からはコネクタ形状が統一され、USB 3.0やUSB 3.1のように名称を変更することもないとされています。
USB4に対応した商品の販売はすでに始まっていて、今後はさまざまなデバイスに搭載されていくはずです。最新規格のUSB4を積極的に活用し、デバイスのパフォーマンスを最大限に発揮できるよう役立ててみてはいかがでしょうか。

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