データ復旧お役立ちコラム

【外付けHDD】データ復旧はどうすれば良い?
主なトラブルと復旧事例

HDDトラブル・基礎知識
更新:2024.12.20
【外付けHDD】データ復旧はどうすれば良い?<br>主なトラブルと復旧事例

パソコン内蔵のHDDやSSDだけでは容量が足りなくなった時に便利なのが、手軽に容量を増やすことができる外付けHDDです。
データのバックアップにも使えて非常に便利な一方で、取り扱い方によってはデータ復旧しなければいけない事態に陥ることもあります。そのような際は、どのように対処すれば良いのでしょうか。
ここでは、外付けHDDで発生するトラブル・障害や、データ復旧の事例をご紹介します。

目次– 読みたい項目からご覧いただけます。

1 外付けHDDが故障する原因は?

外付けHDDが故障する原因は、大きく接続不良やデータの破損(論理障害)、HDD本体の破損(物理障害)の3つに分けられます。データ復旧の成功率を高めるには、トラブルについて知っておくことが大切です。
外付けHDDでのトラブル・障害の例には、次のようなものがあります。

1-1 接続不良

ACアダプタやUSBケーブルの破損などが原因で、外付けHDDが認識されていない可能性もあります。外付けHDDは、USBケーブルを介してパソコンやスマートフォンなどに接続して使うので、機器に正しく接続されていないとデータを読み取ることはできません。

外付けHDD本体やデータの保存領域に問題がない場合は、ケーブルを交換したり、接続を見直したりするだけで、問題が解決する可能性があります。

1-2 論理的な障害

HDDには、通信やキャッシュ管理、ヘッドの移動など全体の動きを制御するために、ファームウェアが組み込まれています。ファームウェアの読み取りに失敗したり、データが破損したりすると、外付けHDDが正常に動作しない、データが正常に認識されないといった不具合につながります。

また、HDDにはセクタというデータの最小単位があり、正常に読み書きできないセクタが検出されると他のセクタに自動的に置き換えられるのが特徴です。この置き換えが行なわれず、読み取りできなくなるリードエラー障害も知られています。
その他にも、誤操作やファイルの誤削除などが原因で、論理障害が発生することもあります。

1-3 物理的な障害

外付けHDDが物理的に破損した結果、データが読み書きできないケースも考えられます。物理障害が発生する理由は、落下による衝撃や経年劣化、落雷による過電流などさまざまです。

例えば、ディスクにデータを書き込むための「磁気ヘッド」というパーツに不具合が発生すると、ディスクを読み込むことができません。結果として、外付けHDDの動作に異常をきたしてしまうのです。「カタカタ」といった異音が発生しているケースなどは、磁気ヘッドに異常が発生している可能性があります。

物理的な障害は、データ復元ソフトを使ってデータ復旧をすることができません。

2 外付けHDDのデータ復旧方法

外付けHDDでトラブルが発生した時は、どのように対処すれば良いのでしょうか。
簡単に試せる復旧方法としては、以下の方法が考えられます。

2-1 接続を見直す

外付けHDDが認識しない、正常に動かないといった時は、最初に配線を確認しましょう。USBケーブルが正しく接続されていない場合は、接続し直すだけで問題が解決する可能性があります。
USBハブやドッキングステーションは使わずに、直接機器に接続するのがポイントです。端子側の問題の可能性も考えられるため、別の端子やパソコンに接続してみるのも良いでしょう。

2-2 ドライバーを更新する

ドライバーのバージョンが原因で、外付けHDDが正常に動作していないケースも考えられます。外付けHDDが問題なく認識されている場合は、ドライバーを更新してみるのも有効です。
Windowsパソコンであれば、エラーチェックを試してみるのも良いでしょう。軽度の論理障害は、エラーチェックによって状態が改善する可能性があります。

【エラーチェックの方法】
1.「エクスプローラー」で該当する外付けHDDを右クリックして「プロパティ」→「ツール」タブの順に選択する
2.「エラーチェック」欄の「チェック」をクリックする
3.画面の指示に従い操作を行う

ただし、エラーチェックを実施した結果、データ復旧が困難になる恐れもあります。HDDのトラブルの原因がわからない、データを確実に取り戻したいといった時は、作業を控えてください。

2-3 データ復元ソフトを使用する

データ復元ソフトを利用して、データ復旧を試みることも可能です。有料・無料を問わず多くのソフトがありますが、外付けHDDに対応しているものを選びましょう。
ただし、データ復元ソフトで対応できるのは軽度の論理障害に限られます。重度な論理障害や、物理的な損傷は、データ復元ソフトでは対応できません。
さらに状態が悪化することもあるため、使用するかどうかは慎重に判断してください。

2-4 データ復旧の専門業者に相談する

データを安全に取り戻したい方は、データ復旧の専門業者に依頼するのが確実です。専門業者なら、データ復元ソフトでは対応できない障害にも対処することができます。
重要なデータを保存していた、早く元通りにしたいといった時は、すぐに相談するのがおすすめです。

ただし、データ復旧業者と一口にいっても、その技術力は大きく異なります。確実にデータを取り戻すには、信頼できるデータ復旧業者に依頼することが重要です。

3 外付けHDDのデータ復旧事例

外付けHDDで発生するトラブル・障害は、前述した以外にもさまざまです。
ロジテックのデータ復旧事例としては、以下のようなものがあります。

3-1 認識できているにも関わらずデータの閲覧ができない

データの閲覧ができなくなったケース。外付けHDDを接続するとアクセスランプは点灯するものの、なかのデータは閲覧することができなくなりました。
確認したところ、リードエラーによって物理的および論理的な障害が発生していました。修復やファイルの切り出しを行ない、データ復旧を行ないました。

3-2 異音がして認識されない

ハードディスクから異音がして認識されないケース。
電源を入れるとカチカチという音がし、エラー表示のあとディスクが停止しました。何度か試すうちに、ハードディスク自体認識しない状況に。
確認すると、基板には障害がないものもヘッド障害により動作不能の状態になっていました。物理的な処置を行ない、データ復旧しました。

4 外付けHDDのトラブルは専門業者に依頼するのが確実

外付けHDDにトラブルが発生した際に、データ復旧を試みる方法は、自力で対処するかデータ復旧の専門業者に相談するかの2つです。
障害が軽度な場合は自力で対処できる可能性もあるとはいえ、復旧できたはずのデータまで消えてしまう事態になりかねません。基本的には、データ復旧の専門業者に相談・依頼することをおすすめします。

また、外付けHDDのデータを別の場所にも保存しておけば、万が一トラブルが起こっても、すぐにデータを取り戻すことが可能です。 日頃から、データのバックアップを取っておくことも心がけましょう。

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