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PCI-eとは?
規格の種類やPCI-e接続のSSDの特長をご紹介

SSDトラブル・基礎知識
更新:2023.09.19
PCI-eとは? <br>規格の種類やPCI-e接続のSSDの特長をご紹介

SSDやメモリ、グラフィックボードなど、パソコン関連のパーツを見ている際に、「PCI-e」という言葉を目にすることが多いと思います。しかし、PCI-eが具体的にどのようなものなのかはよくわからないという方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、PCI-eの概要や、PCI-e接続を採用したSSDの魅力などについてご紹介します。


1 PCI-eとは?
2 PCI-eの規格の種類
   2-1 世代ごとの違い
   2-2 レーンの違い
3 PCI-eと併せて知っておきたいM.2とNVMe
4 PCI-eを採用したSSDの特長は?
5 PCI-e接続のSSDを活用しよう

PCI-eとは?

PCI-e(PCIe・PCI-Express)とは、「Peripheral Component Interconnect-Express」の略称で、日本語に直訳すると「周辺機器相互接続エクスプレス」となります。具体的には、拡張バスや拡張スロットの接続規格です。グラフィックボード(ビデオカード)やLANカードなど、高速なデータ転送を必要とする周辺機器をパソコンに接続する際に使われる規格で、マザーボード上のスロットに直接挿して使用します。多くの周辺機器にPCI-e接続が採用されていて、近年はPCI-e接続を備えたSSD製品も増えてきています。

PCI-eの規格の種類

PCI-eは、その世代やレーンなどによって、いくつかの種類に分けることができます。ここでは、PCI-eの規格の種類とそれぞれの違いについてご紹介します。

1.世代ごとの違い
PCI-eは、パフォーマンスの改善などを目的に、何度か規格の改定が行われているため、複数の世代に分けることができます。2021年10月現在で市場に出回っているのは、PCI-e 1.0からPCI-e 4.0までの4世代です。PCI-e 5.0は一部のCPUやマザーボードが対応しているものの、SSDには現状対応製品がありません。また、第6世代となるPCI-e 6.0も、仕様はすでに確定しています。

世代が新しくなるにつれてさまざまな性能が向上していますが、もっともわかりやすいのが転送速度の違いです。2003年に発表された第1世代に当たるPCI-e 1.0では、転送速度が250MB/s(×1の場合)でした。2019年に発表されたPCI-e 5.0の転送速度は×1で4GB/s、仕様が確定しているPCI-e6.0の転送速度は、PCI-e 5.0の2倍となる予定です。

2.レーンの違い
PCI-eの転送速度は、複数のレーンを束ねて高速化できる点も特長です。「×1」や「×2」のように記載され、「×」の後の数字がレーン数を示しています。同一世代のPCI-e機器であれば、レーン数が多いものほどデータ転送は高速です。
PCI-eカードの場合は、レーン数が多くなるほど製品の物理的なサイズも大きくなります。

PCI-eと併せて知っておきたいM.2とNVMe

PCI-eと併せて知っておきたい言葉として、M.2とNVMeが挙げられます。
M.2はSSDの接続端子の規格です。mSATAと呼ばれる規格の後継にあたり、基板がむき出しになった形状をしています。サイズが非常にコンパクトな点が魅力です。
M.2 SSDは転送速度の速さでもよく知られていますが、転送速度の速いM.2 SSDはPCI-e(NVMe)接続を採用しているものに限られます。

M.2 SSDの中にはSATA接続を採用した製品もあり、その場合はSATA接続の2.5インチSSDと同等の転送速度しか出ません。M.2 SSDだからといって、データ転送が高速だとは限らないため注意しましょう。

一方で、NVMeは「Non-Volatile Memory Express」の略称で、フラッシュメモリの通信を最適化するために開発された転送プロトコルです。PCI-eを介することで、SSDの性能を生かしてすばやくデータへのアクセスが行えます。

M.2はSSDの接続端子のサイズ規格、PCI-eは接続規格、NVMeは通信プロトコルと覚えておくと、それぞれの違いがわかりやすくなると思います。

PCI-eを採用したSSDの特長は?

近年は、PCI-e(NVMe)接続を採用したM.2 SSDが増えてきています。PCI-e(NVMe)接続のM.2 SSDは、SATA接続のSSDと比べてパフォーマンスが高く、特にデータ転送速度が高速な点がメリットです。
一方で、高性能になっている分、発熱量も多くなっています。加熱による性能低下や故障を防ぐために、ヒートシンクや放熱シートによる放熱対策は必須です。
また、マザーボードによっては対応する拡張スロットが設けられておらず、PCI-e接続のM.2 SSDが使用できないこともある点に注意しましょう。

PCI-e接続のSSDを活用しよう

PCI-e は、高速なデータ転送を行うことができる接続規格です。PCI-e(NVMe)接続を採用しているM.2 SSDなら、SATA接続のSSDよりも高速なデータ転送が行えます。データ転送をより高速にしたい場合は、PCI-e接続のSSDを選ぶのがおすすめです。
ただし、PCI-eは世代やレーン数によって転送速度が異なり、発熱量が多いことから放熱対策も必須など、いくつか注意したい点もあります。PCI-eの特長を踏まえて、製品選びの参考にしてみてください。

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