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著作権とは?
テレビ番組や音楽データの著作権や著作権保護期間について知ろう

お役立ち知識
更新:2023.09.19
著作権とは?<br> テレビ番組や音楽データの著作権や著作権保護期間について知ろう

テレビ番組や映画、音楽、小説、ゲームソフトなど、私たちは日々の暮らしの中でさまざまな創作物に触れています。それらの創作物は、すべて「著作権」という権利で保護されていることをご存知の方は多いはずです。しかし、著作権とは具体的にどのような効力を持ち、生活の中でどのように取り扱われている権利なのでしょうか。
この記事では、著作権の概要や保護期間、録画番組などのデジタルデータにおける著作権の取り扱いなどについてご紹介します。


1 著作権とは?
2 著作権の具体的な内容
   2-1 著作者人格権
   2-2 著作権(財産権)
3 著作権が保護される期間
4 録画したテレビ番組やCD音楽の著作権はどうなっている?
5 著作権が保護されているデータを消去してしまった場合
6 録画や録音データの管理は慎重に行おう

著作権とは?

自身の考えなどを作品として表現したものは「著作物」、その著作物を作った創作者は「著作者」と呼ばれます。著作物の一例としては、小説や音楽、舞台、美術品、写真、映画、ゲームソフトなどが挙げられます。創作したものではない単なるデータや、他人の作品を模倣して作られたもの、工業製品、作品として表現されていないアイデアなどは、著作物には該当しません。
この著作物を創作した著作者に対して、法律によって与えられる権利が「著作権」です。

また、著作権は、著作者が著作物を創作した時点で自然に発生するものです。著作権を得るために、著作者が何らかの手続きなどを行う必要はありません。

著作権の具体的な内容

著作権に関係するルールを定めている法律が「著作権法」です。著作権法では、著作権の内容を「著作者人格権」と「著作権(財産権)」の2つに分けています。ここでは、この著作権における2つの分類の、それぞれの具体的な内容をご紹介します。

1.著作者人格権
著作物は、作品を通して著作者の思想や考えを表現したものです。作品の発表に際して、著作者の人格を守るために定められているのが著作者人格権です。著作者人格権によって守られているのは、以下の権利です。

・公表権
・氏名表示権
・同一性保持権

これらの権利が保護されるのは、著作者の存命中と法律で決まっています。同時に、著作者が亡くなった後も、著作者人格権を侵害する行為はしてはいけないことも定められています

2.著作権(財産権)
著作物の利用方法について定めているのが「著作権(財産権)」です。著作物の録音や録画など複製に関する「複製権」や「上演権」、「上映権」、「譲渡権」などが定められています。
著作権法で定められている方法で著作物の利用をしたい場合は、著作者の許諾を得なければいけません。

著作権が保護される期間

著作権は永遠に保護され続けるわけではありません。著作権の保護期間は、著作者が著作物を創作した時点から、著作者の没後70年までが原則です。例外となるケースも含めると、具体的な著作権保護期間は以下のようになります。

・実名(または周知の変名)の著作物:著作者の没後70年
・著作者表示がない、またはペンネームや略称など、本名以外の著作物:公表後70年(著作者の没後70年経過が判明している場合はその時点まで)
・団体名義の著作物:公表後70年
・映画の著作物:公表後70年

団体名義のものや、映画の形で作られた著作物において、創作後70年以内に公表されていない場合は、創作後70年が保護期間となっています。

録画したテレビ番組やCD音楽の著作権はどうなっている?

録画されたテレビ番組やCD音楽のコピーは、著作権における複製権(無断で複製されない権利)によって制限されています。テレビ番組を録画したDVDを著作者の許可なく販売したり、無断でインターネット上に公開したりするのは法律違反です。

ただし、複製権では「個人や家庭内、その他これに準ずる限られた範囲内において使用するための複製」については、例外的に許可を不要とする規定があります。あくまで個人や家庭内でテレビ番組を録画して楽しむ場合に限っては、著作者の許諾を得る必要はありません。

著作権が保護されているデータを消去してしまった場合

ハードディスクに録画しておいたテレビ番組や、パソコンからSDカードにコピーした音楽、ゲームデータなど、著作権で保護されているデータを消去してしまった場合、どのように取り扱われるのでしょうか。

SDカードやDVD-Rなどの記録メディアは、不正コピーを防ぐための著作権保護機能に対応しています。SDカードはデータの著作権情報を鍵によって暗号化し、プロテクト領域に保存しています。データの再生時は、著作権情報とカード固有の鍵を使ってデータを復号化する仕組みです。
もしデータを誤って消去してしまった場合は、復旧や複製ができたとしても、保護機能によって有効なデータと判定されず、再生は行えません。

録画や録音データの管理は慎重に行おう

個人または団体による創作物はすべて著作権で保護されており、テレビ番組や音楽などのデータも著作物に含まれます。それらのデータは著作権によって保護されているため、データが消えてしまった場合、正常にデータ復旧を行うことはできません。
データを間違って消去してしまったなどの万が一の事態を防ぐために、大切な録画・録音データの取り扱いには十分に注意しましょう。

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