データ復旧お役立ちコラム

「社内データが消えた!?」
復旧率を高める初期対応マニュアル

データ復旧の知識
更新:2023.09.19
「社内データが消えた!?」<br>復旧率を高める初期対応マニュアル

ハードディスクの故障や寿命、誤操作によるデータ消去など、大切なデータが消えてしまうことはあります。このとき、バックアップを取っていれば簡単にデータ復旧を行なうことができますが、そうでない場合にはデータ復旧ソフトや業者を利用する必要があります。

データ復旧とはいうものの、失われたデータが必ず戻ってくるわけではありません。復旧の確率を高めるためには、適切な初期対応を行なわなければいけません。この初期対応を間違ってしまうと、復旧が不可能になる場合もあります。

そこで以下では、消えてしまったデータの復旧率を高めるための初期対応についてご紹介します。

データ復旧の成功率を高めるためには、いくつか守らなければいけないルールがあります。これらを破ってしまうと復旧できない確率が非常に高くなるため、安全にデータ復旧を行なうためには必ず守るようにしましょう。

・パソコンに触らないようにする
ハードディスクの異常やデータの消失に気づいた場合、そのままパソコンを使用し続けるのはNGです。異常や消失に気づいたら、すぐにパソコンの電源を落としましょう。共有サーバー上のデータを消してしまった場合、サーバーも停止させます。これは、パソコンのデータを上書きさせないためです。

データが消えた場合、新しいデータで上書きさせるまでは元データの痕跡が残ります。データ復旧はこの痕跡を辿って行なわれるため、上書きが行なわれなければ復旧できる可能性が高まります。パソコンが動いているとさまざまなデータのやり取りが行なわれるため、インターネットの切断や電源の停止が必要となります。

・別のパソコンで作業を行なう
データ復旧用のソフトをインストールしたり情報を調べたり、データ復旧のためにいろいろと作業を行なうことがあります。しかし、これらの作業はデータ復旧の対象となるパソコンで行なってはいけません。前述のとおりデータの上書きを行なわないためにも、別のパソコンで行なう必要があります。実際にデータ復旧ソフトを利用するときも、別のパソコンに対象となるハードディスクを接続して復旧を行ないます。

初期対応の流れ

データ復旧を成功させるためには、前述のルールを守りつつ適切な初期対応を行なう必要があります。以下では、その流れについてご紹介します。

データ復旧の初期対応では、まず現状維持と記録のための行動を行ないます。前述したようにパソコンを使い続けるとデータの上書きが行なわれるため、電源を落とします。その後、職場であれば責任者に報告し、エラーメッセージの有無やインジケータの点灯状況、異音や発熱の有無など状況を詳しく記録します。 次に、被害の確認やデータ復旧の必要性の検討を行ないます。データ復旧が必要であるかどうかを検討するには、問題が発生したパソコンにどのようなデータが保存されていたかを確認しなければいけません。そのうえでバックアップの有無やデータの重要性、再作成の可否を検討し、データ復旧を行なうかどうかを決定します。

データ復旧を行なうことが決まると、どちらの方法を利用するかを検討します。データ復旧は自分で行なう方法と業者を利用する方法があり、発生している障害の種類によってもどちらを利用するかは変わります。ただし、自分で復旧できる種類の障害であっても状況によっては復旧できないこともあるため、業者を利用するほうが安全といえます。

障害報告書の書き方

データ復旧が必要な何らかのトラブルが発生した場合、そのトラブルを記録・報告するための障害報告書を作っておくとスムーズに対応できます。

障害報告書に書く内容としては、障害内容の概要、発生した機器、障害の詳細、原因、対応策、対応の経緯などがあげられます。障害報告書を書く際には、できるだけ詳細に、状況が把握できるように書かなければいけません。技術者だけでなく、各部門のメンバーも理解できるよう極力わかりやすく書く必要があります。また、単に障害について報告するだけでなく、再発防止策についても記載しておきましょう。

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