データ復旧お役立ちコラム

火災、地震、浸水…自然災害で失ったデータは復旧できるか?

データ復旧の知識
更新:2023.09.19
火災、地震、浸水…自然災害で失ったデータは復旧できるか?

日本は地震大国と呼ばれるほど地震が多い国で、世界で起こる地震のおよそ10%が日本周辺で起きているといわれています。それに伴った火災や津波といった別の災害による被害も発生しており、そのたびに自然災害の恐ろしさを目の当たりにしてきました。
そんな自然災害において人や建物の被害を少なくするのも大切なことですが、近年は電子化が進んでいることからパソコンのデータなどもきちんと守っていかなければいけません。大量のデータが保存されたハードディスクが被害に遭うと、経済にも大きな影響を与えてしまいます。もしも自然災害でデータが破損してしまった場合、データ復旧は可能なのでしょうか。
そこで以下では、自然災害での記憶媒体の障害や、データ復旧の可否についてご紹介します。

災害による被害は物理障害に分類される

一口に災害とはいっても、その種類はさまざまです。地震、火災、津波、落雷、土砂崩れ、台風など、パソコンに直接影響を与えそうなものだけでも多くの種類があります。こういった自然災害によってハードディスクなどの記憶媒体が被害に遭う場合、その多くは物理障害という記憶媒体そのものの破損となります。
データが破損する論理障害と媒体そのものが破損する物理障害を比較すると、物理障害のほうが重度の障害でありデータ復旧の確率も低くなります。また、物理障害の場合はフリーあるいは市販のデータ復旧ソフトを使ってもデータ復旧することができないため、必然的にデータ復旧業者を利用することになります。

データ復旧率が高い物理障害も

前述したように、物理障害は論理障害に比べて重度の障害であり、データ復旧率も低くなります。しかし、すべての物理障害でそうというわけではなく、なかには比較的復旧が簡単な物理障害もあります。その代表が、落下の衝撃による破損です。
落下の衝撃による破損は、主に地震の災害時に発生します。高い場所にパソコンを置いていない場合でも、倒れたときの衝撃で破損することもあります。落下による衝撃では、ハードディスクの内部のアームやヘッド、モーターが破損する可能性があります。
落下による破損のデータ復旧率が高いのは、通常は落下した時点でハードディスクが停止するからです。ハードディスクが動作している状態で衝撃を受けると破損は大きくなってしまいますが、動作を停止している状態であれば破損はそこまで酷くなりません。プラッタにさえ傷が入らなければ、高い確率でデータ復旧が可能であるとされています。

自然災害による障害でデータ復旧業者を利用する場合の注意点

自然災害の被害に遭うと、衝撃などによって壊れてしまうのはもちろん、津波や洪水などで水浸しになったり泥だらけになったりといったことも考えられます。このような場合、単純な破損以上にデータ復旧は難しくなります。こういった場合にデータ復旧率を高めるためには、そのままの状態で業者に任せることが大切です。
水浸しになったり泥だらけになった場合、業者に依頼する前に水気を拭いたり泥を取り除こうとしたり、何かと手を加えがちです。しかし、たとえば水道水には不純物が多く混ざっているため、泥を洗い流すために使用すると余計に状況を悪化させてしまいます。データ復旧率を高めるためには、できる限りそのままの状態でデータ復旧業者に任せましょう。
また、海水に浸かってしまった場合はできる限り早く依頼することが大切です。海水に浸かってしまった場合、普通の水に浸かった場合に比べて腐食しやすくなります。時間をかけると手遅れになってしまう可能性が高くなるため、できる限り早く業者に依頼するようにしましょう。
迅速な対応こそが、大切なデータを守るための第一歩となります。

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