データ復旧サービス導入事例

山梨の工場

山梨の工場にロジテックのデータ復旧サービスを活用した理由と経緯について詳しく聞きました。

工場の生産集計データやCADデータを格納したNASが、突然、読めなくなりました。一時は寿命の縮む思いでした

山梨の工場
■対象ハードディスク
Logiec LHD-LAN1000QG(3.5インチ。250GB×4本)
■OS
Linux
■復旧スケジュール
解析開始~調査報告 2012/12/05 ~12/06
復旧開始~復旧終了(発送) 2012/12/10 ~12/11
この工場について

電気インフラに関連する部品を作る製造業。設立は昭和44年、年商60億、従業員数は120名。

工場の各種データを格納したNASが読めなくなる

今回、御社は、ロジテックにどんなデータ復旧を依頼したのでしょうか。

(工場長 S氏) ロジテックには、NAS (1TB、RAID 5)のデータ復旧を依頼しました。データ内容は、製造の集計データ、CADなど設計図データ、連絡用ファイル。ファイル種別は、ワード、エクセルなどofficeファイルとCADファイルです。

そのNASは、「皆のための共同データ置き場」として、5年間使い続けてきました。このディスクが使用不能になったら、5年分の履歴データが消滅します。生産記録5年分のデータを失うのは工場にとって痛手です。

しかし管理部のNさんがロジテックを見つけてくれたおかげで、データは無事修復できました。ありがとうございました。

5年間、電源をオンにしていたことが原因?

そのNASの5年間の使用環境を教えてください。

(管理部N氏):このNASは、5年前に工場内ネットワークを構築した際に、地元のシステム会社から購入しました。以来、電源は5年間、24時間オンにしていましたが、さほど酷使したわけではないので、データが読めなくなったときは、正直、意外でした。

(工場長S氏):この5年間の間、まさかディスクが壊れて読めなくなるとは、夢にも思いませんでした。データは、空気のような存在、あって当たり前のものであり、データが読めなくなってから数日間は、少なからず寿命の縮む思いでした。今はこうして平然と話せますが。

ロジテックのNASだったので、ロジテックINAに修復を依頼することに

管理部 N様に質問です。 NASが読めない(認識できない)と分かって、それからどんな行動を取りましたか。

(管理部N氏):最初は、電源を入れ直せば、何とかなるだろうと考えました。電源スイッチをオフにし、コンセントを抜いた上で、周囲の磁場を弱めるために、そのまま10分放置、その上で電源を入れ直してみましたが、上手くいきませんでした。

NASの購入元であるシステム会社に問い合わせもしましたが、「それはハードディスクの内部の問題だから、自分たちレベルでは対処できない」という旨の回答でした。

そこで、NASの製造元であるロジテックのサポートセンターに連絡しました。そこでは「こちらではNAS本体の修理はできますが、データの修復はできません。ハードウエアの修理を行えばデータは消えます」という回答でした。

それでは意味が無い、困ったなと思ったところ、「グループ会社のロジテックINAでデータ復旧サービスをやっています」と案内されたので、さっそく問い合わせて見積もりを依頼しました。

ロジテックの製品のデータ復旧なら、同じロジテックのグループ会社に依頼する方が確実ですし、見積もりだけなら無料ということでしたから。

数日後、見積もりと修復可能なファイルのリストが送付されてきました。その見積とリストは、まず工場長のSさんにメール転送しました。今回のデータ復旧は、費用を負担するのは工場でしたから。

見積への印象

工場長 S様に質問です。見積を見たときの印象はいかがでしたか。

(工場長 S氏):最初は、金額について、迷いがありました。こんなにかかるものなのかと。

しかし、よくよく考えてみると、データ復旧という作業は、壊れたハードウエアからデータを抜き出してそれを元に戻すというデリケートな作業です。機械で自動的に行うのではなく、専門の技術者が手間暇かけて修復しているのでしょう。専門技術者を使う作業料金と考えるならば、確かにこのぐらいはかかるのかもしれないなと考え直しました。

やはり5年分のデータを捨てるわけにはいきません。管理部 Nさんに「ロジテックにデータ修復を依頼してほしい」と伝えました。

それから翌日、データはもとの姿に復旧されて戻ってきました。5年分の集計データも失わずにすみました。ロジテックさん、ありがとうございました。

ロジテックの対応への評価

ロジテックへの評価を教えてください。

(管理部 N氏):ロジテックは、対応が迅速だったことが印象に残っています。何かを依頼して、「折り返し連絡します」というとき、返答は、すべて「その日のうちに」返ってきました。また、技術者のみなさんの説明も親切でわかりやすい内容でした。

最後に一言お願いします。

(工場長S氏): 今回のデータ事故を通じて、「まさか、こんなことは起きないだろう」ということでも、やっぱり起きてしまうのだと再認識しました。今後はハードディスクを飛ばさないよう十分に気をつけるつもりです。それでも、万が一、また事故が起きたら、またお世話になるかもしれません。その時は、よろしくお願いします。

ロジテック技術者より
コメント

今回はどのような障害だったのか
お客様からは、「ハードディスクのボリューム状態が『クラッシュ』となり、ディスク1および2が『初期化済み』、『非初期化』となり、ドライブとして認識しなくなった」と申告がありました。
どのような技術対応を行ったか
RAID内部のハードディスク4台の状態を確認したところ、ディスク内に物理損傷が検出されました。その疵を回避の上、各HDDから磁気情報を抽出しました。取得情報を元に、本来のRAID構成へ復帰するための検証を行い、ディスク内容を修復、再構築した上、ボリュームマウントに成功。その後、ファイル走査変換を実施しました。
今回の修復をふりかえって
ディスク表面には物理損傷が発生しましたが、幸い、データボリュームのエリアに損傷は及んでおらず、データファイルは概ね障害前に近い状態まで復旧できました。

※ 取材日時 2013年1月
※ 文中の数字、データはいずれも取材時点のものです。

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