データ復旧サービス導入事例

北海道のゴルフ場

北海道上川支庁のゴルフ場にロジテックのデータ復旧サービスを活用した理由と経緯について詳しく聞きました。

地元の会社にあちこち聞いて回った結果、『ロジテック』という名前が2回出てきた ので、決めました

北海道のゴルフ場
■対象ハードディスク
Seagate ST340015A(3.5インチ/40GB)
■OS
Windows XP Pro/Home
■復旧スケジュール
解析開始~調査報告 2012/10/04 ~10/05
復旧開始~復旧終了(発送) 2012/10/15 ~10/15
このゴルフ場について

北海道の中央部、上川支庁の空港から車で2時間半の場所にある会員制のゴルフ場です。

経理系のデータの復旧をロジテックに依頼

今回、御社は、ロジテックにどのような依頼をなさったのでしょうか。

ロジテックには、給与や売り上げなど経理系のデータが入ったハードディスクのデータ復旧を依頼しました。外付けハードディスクではなく、10年前に購入したデスクトップパソコンの内蔵ハードディスクを引き抜いての依頼でした。

ウチには事務用パソコンが3台あります(ネットワーク接続はしていません)。会計ソフトとしては勘定奉行、給与奉行、償却奉行などを使っています。わたし自身はパソコンが好きでもなければ関心も無く、ただ仕事で使う分の操作ができればいいというタイプです。正直なところ、むずかしいことはさっぱりわかりません。

でも、ソフトウエアのインストールや設定は、業者さんに頼んだりせず、自分でやります。この辺は楽観的といいますか、「別に順々にボタンを押してれば、普通にインストールできるでしょ」と思っているからです。

「一時は真っ青になりました」

ハードディスクが故障した経緯を教えてください。

ある朝、パソコンの電源を入れたら、いつもと違う青い画面が出てきました。画面上には得体の知れないメッセージも表示されています。素人目にも、何かがおかしい、壊れた、異常というかんじだったので、それ以上、いじくるのはやめて、知り合いのパソコンに詳しい人に電話しました。その人は、「SAFEモード起動というやり方があるから試してみるといいよ」と言って、手順を書いた紙をFAXで送ってくれました。しかし、その手順を実行しても、やっぱり起動できません。

これは大変なことだと分かりました。このままパソコンが壊れたのでは、今年入力した給与データや売り上げデータがすべて消滅します。

去年までのデータは、もう決算が終わっているからまだ良いのですが、ここ数ヶ月のデータは、ハードディスクが壊れたままだと、もう一度、伝票を見て手作業で入力しなおさなければいけません。今はデータ復旧できたので笑って話せますが、その時は本当に真っ青になりました。

「二駅先のパソコンショップに持って行きましたが…」

データのバックアップはとっていましたか。

とっていませんでした。そのパソコンは買ってから10年間、使い続けましたが、途中、壊れたこともなかったし、「メイドインジャパンだから大丈夫でしょ」ぐらいに思っていましたから。

パソコンが起動できないと分かって、次は何をしましたか。

ここから二駅のところに、(といっても北海道の二駅ですからけっこう遠いのですが)、パソコンマニアの店主が開いている、パソコン販売と修理のお店があるんです。壊れたデスクトップパソコンを車に積み込んで、さっそくそこに持っていきました。

「とりあえず預かって、調べてみます」と言われ、その日はパソコンを置いて帰りましたが、2、3日して、「すみません、直せませんでした。パソコンはお返しします」と返事がありました。取りに行ったところ、パソコンからは、ハードディスクが引き抜かれており、「このディスクが壊れていることは分かりました。しかし、私では直せませんでした」とのこと。

それまでは、パソコン全体が壊れたのかと思っていましたが、壊れたのはハードディスクだけなのだと分かりました。あれだけパソコンに詳しい店主でも直せないのですから、どうも大変な障害のようです。

パソコンが使えないことには目先の業務がこなせません。その日は、そこで1万8000円の中古パソコンを買って帰り、そこに各種ソフトをインストールして急場をしのぐことにしました。

「地元の業界団体や信用金庫などあちこちに聞いて回りました」

その後、ハードディスクの復旧については、どうしましたか。

偶然ですが、通勤途中に「中央システムサービス」というパソコン会社の看板を見かけたので、そこに電話をして聞いてみました。しかし、そこも「ウチでは無理です」とのことでした。

それと時期を同じくして、北海道のゴルフ場連盟の会合があったので、その席で、コンピュータに詳しい人に質問してみたところ、「それはデータ復旧をするしかない。ロジテックがそういうサービスをやってるよ」と答えてくれた人がいました。データ復旧というサービスや、ロジテックの名前はここで初めて知りました。

それを聞いて、ロジテックにお問い合わせいただいたのでしょうか。

いえ、念には念を入れて、もう少し調査を続けました。取引先の信用金庫の担当者にも相談しましたが、答えは同じく、「データ復旧するしかないでしょう。ただし20万~30万はかかりますよ」というものでした。

電話帳で調べて札幌の会社にも聞いてみました。「ウチでは無理です」との返事でしたが、ここでも「ロジテックがデータ復旧をやっています。何なら電話番号をお教えしましょうか」との返答でした。

ここまで調べた中でロジテックという名前が2回出てきています。わらにもすがる思いで、ロジテックに問い合わせをしました。

「技術者の方が丁寧に対応してくださいました」

ロジテックに電話した後の経緯を教えてください。

私の電話には技術者の方が応対してくださいました。パソコンのことは全くわからない私の説明も、いやがることなく、よく聞いてくださり、親身に対応してくださいました。ハードディスクを送れば無料で見積もりしてくださるというので、さっそく送付いたしました。

受付の連絡をいただき、翌日には見積もりと「復旧可能なファイルのリスト」が送られてきました。見積金額は約10万円ほどで、予想していた20万円~30万円よりは安い価格でした。技術者の方の説明では、「重度の障害なら20万~30万かかることもありますが、今回は障害が軽度だったので、この価格で直せます」とのことでした。

これはもう背に腹は替えられないと思い、データ復旧をお願いいたしました。

数日後、直ったデータを格納したハードディスクが届きました。これをさっそく中古パソコンに接続しましたが、勘定奉行のソフトウェアの方から上手く読みこんでくれません。さっそくロジテックに電話して質問したところ、同じ技術者の方が丁寧にサポートしてくださり、データが読めるようになりました。

後で知った話では、これは「勘定奉行のデータフォルダの設定」という話であり、データ復旧の話とは何の関係ない、ロジテックにとって、いわば範囲外のお仕事だったと分かりました。知らぬこととはいえ、業務外の質問をして誠に恐縮でしたが、にもかかわらず親切にご対応くださり、最後まで親身に接してくださったロジテックの方には、改めて感謝申し上げます。

おかげさまで勘定奉行などのデータはすべて無事読み込むことができました。今まで、パソコンは「買ったら壊れるまで使う」という方針でしたが、今回のデータトラブルを通じて「ハードディスクは消耗品なのだ」と理解しました。これからはバックアップを励行し、ハードディスクも適宜、交換して、二度とデータを消さないよう気をつけるつもりです。

でも、もし万が一のことがあったら、その時は、また助けてください。今回は、いろいろありがとうございました。

ロジテック技術者より
コメント

今回はどのような障害だったのか
お客様からいただいた申告は次のとおりです。「PCが起動しなくなった。領域分割などは不明。優先データは勘定奉行、給与奉行、ワード、エクセル・・」
どのような技術対応を行ったか
まずハードディスクから磁気情報を抽出しました。ディスクには、ある箇所に集中して疵が入っていたので、それを回避しての抽出作業となりました。

取得した磁気情報に対し、領域とファイルシステムの検証を行い、さらにファイル走査変換を実施しました。データは、おおむね本来の構造名称を保持していました。しかし一部のデータは、元情報が欠損しており、名称を保持しての復元は不可能でした。

ただし、今回、お客様が特に復元を希望していた、「奉行シリーズ関係のデータ」は、元情報の欠損はなかったので、「復元ができそう」と予測されました

しかし、奉行シリーズなど特定アプリケーションのデータは、私たちが復元をした後、「それがアプリケーションを使って正しく開くことができるかどうか」の判断が困難です。 Office系やPDF、JPGなど一般のデータファイルの場合は、自社開発したツールを使って、構造規則性を検査し、その結果を以て、このファイルが正しく開くかどうかを判定しています。

しかし、奉行シリーズのデータは、弊社ツールの適用範囲外でした。対象データの正否状態を確認した結果、「おおむね正常」と推測できましたが、念のため、「正常なファイルです」と自信を持って回答できるところまで、バイナリ情報も検証しました。
今回の修復をふりかえって
納品後、「(奉行から)データが取り込めない」とのお電話をいただきました。原因は、奉行アプリケーション側のデータフォルダの設定と思われたので、それをお伝えしたところ、無事、読み込みができ、私としても安堵いたしました。
その他
弊社では、見積もりの段階で、復旧できるデータの一覧をリスト化してご報告しています。お客様にとって重要なことは「欲しいデータが直せるかどうか」だと考えるからです。さらに、復元したデータが、アプリケーションから正常に開けるかどうかについても、前述の自社開発ツールを使って確認しています。

※ 取材日時 2012年11月
※ 文中の数字、データはいずれも取材時点のものです。

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