データ復旧サービス導入事例

新井洋臣様

新井洋臣氏にロジテックのデータ復旧サービスを活用した理由と経緯について詳しく聞きました。

子供たちのiPodデータ1000曲分、親としては、何とか直したいところでした

新井洋臣様
■対象ハードディスク
LOGITEC LHD-PBF320CBF5(WD WD3200BEVT-22ZCT0)
■OS
Windows XP Pro/Home
■復旧スケジュール
解析開始~調査報告 2012/05/01 ~ 05/10
復旧開始~復旧終了(発送) 2012/05/15 ~ 05/16
新井洋臣様について

新井洋臣様(47歳)は埼玉県にお住まい。地元で三代続く歯科医院の院長です。ご家族は奥様と三人のお子様。
趣味ゴルフ。パソコンも「けっこう好きで雑誌など読んだりします」とのことです。

個人用パソコンの外付けハードディスクが認識不能に

今回、ロジテックにデータ復旧を依頼した経緯をお聞かせください。

今回、ロジテックにデータ復旧を依頼したのは、自分の個人用パソコンの外付けハードディスクです。中にはロータリークラブなど地元の付き合いで使う連絡文書の雛形(Wordファイル)や、好きなテレビ番組の録画データや、子供のiPodデータ1000曲分などが入っていました。

ノートパソコンは10年前から使っています。ある時、雑誌で、データは外付けハードディスクに保存する方が、パソコン本体の動作が速くなる(軽くなる)と書いてあったので、そうするようになりました。

ところがこの外付けハードディスクの動作が、一ヶ月前、2012年4月頃から、少しずつ動作が不安定になってきました。USBケーブルで接続しているのに、時折、ピコンと音がして、接続が外れてしまいます。具体的にはMyComputerでそのハードディスクが表示されなくなる状態です。いま思えばそのノートパソコンは家の中で頻繁に持ち運んでおり、ケーブル接続部分も抜き差しを頻繁に行っていたので、そのせいで一部断線あるいは接触不良が生じたのかもしれません。

最初は、接続したりしなかったりだったので、何とかデータも読み込めるし「大丈夫だ」とタカをくくっていましたが、そのうち、まったく認識されない状態になってしまい、さすがに慌てました。

ロジテックのサポートセンターに電話した。しかし…

問題の大きさに気づき、次にとった行動は?

私は、パソコンのこと細かい設定も嫌いな方ではないので、まずは自力で何とかしようと、雑誌やネットで情報を収集して色々と試みました。しかし、上手く行きません。数日間、努力しましたが結局、「自力での復旧は無理そうだ」という結論に到りました。

そのハードディスクのデータはあきらめる」という選択肢は考えましたか。

それも一瞬は考えました。しかしロータリークラブの案内文書のWord雛形などは、できれば捨てたくなかった。文書を書くというのはなかなか面倒な作業ですが、雛形があれば作業負担は随分減るからです。また、三人の子供のiPodの音楽データ1000曲分も、親としては何とか復旧してあげたいところでした。費用との兼ね合いはありますが、何とかデータは復旧したいと思いました。

認識できなくなったハードディスクは、ロジテック製品だったので、まずロジテックのサポートセンターに電話連絡しました。回答は、「ハードディスク自体の修理は本体交換という形で可能です。ただし、その場合、内部のデータはまっさらに消去してしまうことになるのですが…」というものでした。中身のデータが取り戻せないのでは意味がないので、何とか方法はありませんかと質問したところ、「専門部隊でデータ復旧サービスを提供しています」と案内があったので、さっそく電話をしてみました。

電話には技術者の方が出て、丁寧に対応してくださいました。「詳しいことはハードディスクの現物を調査しないと明言できませんが、現状維持でお申込みいただければ復旧の可能性は高いと思います」とのことで、それから費用の概算説明がありました。しかし、すみません、正直なところでいえば、費用を聞いて直感的に「高いな」と感じてしまい、いったんはそこで電話を終えました。

パソコン量販店のデータ修復サービスを利用することも考えたが…

その後、どのような行動を取ったのでしょうか。

まずはネットで、「データ復旧」などのキーワードで検索し、各業者を比較しました。数にして10社のホームページを丹念に見比べた結果、分かったのは、当たり前といえば当たり前のことで、業者により値段やサービス内容はマチマチで決定的なものはありませんでした。

「決定的なものがなかった」とは具体的には?

復旧作業自身も100%の保証がないのはどの業者でも同じかとは思いますが、インターネット上の情報も無数にあり、どの情報がよいのかなかなか判断ができません。目的は「消失データを復旧させること」とはっきりしています。たとえ個人のデータとはいえ、情報の取り扱いには神経をつかいますし、情報の精査がほんとうに難しい世の中です。

Web検索以外にも、パソコン量販店が店頭対応でデータ復旧サービスを提供しているというので、そちらにも問いあわせてみました。しかし、やはり「やるだけはやってみます(しかし保証はありません。上手く行かない可能性も大いにありますが、その時は免責願います)」ということでした。

ロジテックにデータ復旧を依頼した理由

最終的にロジテックにデータ復旧を依頼した経緯、理由を教えてください。

最終的には、「確実に復旧したいのなら、技術を確かに持ったメーカーに依頼するのが一番よい」という結論に達しました。そして、改めてロジテックに連絡し、壊れたハードディスクを送付して、調査と見積を依頼した次第です。

1週間ほど経過した後に、ロジテックからは見積書と共に「復旧可能なファイルの一覧表」が送付されてきました。その一覧表は、ファイル名だけでなくファイルサイズも明記した詳細な内容でした。すでに認識できなくなっているディスク内容を解読して、ファイル名とファイルサイズまで明らかにしているわけですから、技術は確かそうです。また技術者の発言も「リストにあるものは直せます」という静かな自信に満ちた対応でした。

さらに、技術者の説明からは、「いま壊れているのはロジテック製のハードディスクだ。自社の製品だから何とかしたい、責任を持って直したい」という真剣な思いが感じられました。それまで問いあわせた中では、スタッフが事務的な対応をするだけの業者も多かったので、ロジテックの技術者の誠実な対応に好感を持ちました。

以上、ここなら大丈夫だと確信を持てたので、ロジテックにデータ復旧を依頼しました。そして2日後、一覧表に記載されていたデータはすべて元通りになって戻ってきました。ロータリークラブの連絡書類、番組録画のデータ、子供のiPodデータ1000曲分など全て無事でした。ロジテックの技術者の皆さんには、今回、確実な、データ修復をしていただいたことを感謝いたします。

ロジテック技術者より
コメント

今回はどのような障害だったのか
お客様からは「パソコンに接続してもマイコンピュータにアイコンが表示されない」という申告をいただきました。
お客様から送られてきたディスクを調べたところ、「ドライブとしては認識可能」、「しかしファイルシステムが認識されない」、「ゆえにOS上でマウントできない」ということが分かりました。
筐体を分解してディスク本体を取り出して、専用機を使って検証したところ、ディスクに軽度の物理損傷が生じているとことが分かりました。
どのような技術対応を行ったか
物理損傷は軽度だったので、まずは通常装置による磁気情報の抽出を試みましたが、不良セクタ箇所でドライブの応答が無くなる「デバイスロック」状態が多発しました。そこで専用機により抽出作業を行い、エラー時処置を最適化したところ、読み取り不可のセクタ数を最終的に1個まで低減できました。
また物理障害の他に論理障害(ファイルシステムの損傷)もありました。これは稼働中の物理障害に起因すると思われました。ファイルシステムを修復しつつ、ファイル実体を抽出することにより、最終的なデータ復旧に成功しました。
今回の修復をふりかえって
復旧の要となったのは「デバイスロックの回避」です。一般的なイメージ抽出では、デバイスロックに陥ったドライブからデータを読み出すことはできません。その場合は、専用機による抽出が必要です。
しかし、その抽出を行うときは、パラメータを適切に設定しないと、かえって媒体の物理障害が進行する可能性が高まります。今回は、そのパラメータ設定が上手くいったことが、最終的な不良セクタ数の低減に効果を発揮したと考えています。
その他
今回のケースは、進行性のある物理損傷でした。しかし、お客様から、比較的早期の段階でデータ復旧調査をご依頼いただけたので、物理損傷の進行が加速する前に、データ抽出を行うことができました。
また障害発生後の通電回数が少なかったことも、ファイル消失につながるほどの重い論理障害を防げた要因であると考えます。お客様の迅速な判断と適切な処置に感謝申し上げます。
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