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Column Vol.009 ハードディスク、物理損傷の原因とそのメカニズム

前回はハードディスクの「起動と停止」について解説しましたが、今回はハードディスクがクラッシュ(物理損傷)にいたるケースについて解説します。

非常にデリケートなハードディスクのヘッド

 ハードディスクの内部構造(図1)に関しては、第07回「ハードディスクの仕組み」で説明しましたが、電源が入って稼働している状態でのハードディスクのヘッドは、ほんのわずかにプラッターから浮上した状態になっています。(図2)これはヘッド(スライダー)の空力的な形状が工夫されていることで、回転するプラッター上に発生する空気の流れによってヘッドを押し上げる力と、アクチュエータのバネによってヘッドをプラッターに押しつけようとする力のバランスによって、ヘッドは常にプラッターから一定の高さを滑るように走行します。
 ヘッドの走行速度はハードディスクの大きさや回転数にもよりますが、例えば一般的な7,200rpmの3.5インチハードディスクの場合、そのプラッターの最外周部の速度は時速100km/hを超えています。エンタープライズ向けの高回転モデルなどでは、外周速度が時速200km/hを超えるものもあります。
 磁気ヘッドの浮上量は現在のハードディスクで数ナノメートルと言われており、これは髪の毛の太さの約100万分の1、タバコの煙の粒子の100分の1程度の隙間しかありません。それほどわずかな隙間を保って非常に高速でプラッター上を滑っている磁気ヘッドは、よく「ジャンボジェットが地上コンマ数ミリを低空飛行している状態」と例えられているとおり、微細なプラッターの凹凸や異物の混入があれば、あっという間にクラッシュを引き起こすほどのデリケートな状態と言えます。

図1 ハードディスクの構造をもう一度図で示しました。この例ではプラッターは4枚、ヘッドが8個です。図2 磁気ヘッドはアクチュエータに取り付けられたアーム先端部にあります。磁気ヘッドはプラッターが回転している時、ほんのわずかの隙間を維持してプラッターから浮上しています。

加速度的に進行するハードディスクの物理損傷

図3 ハードディスクに衝撃が加わると、磁気ヘッドがプラッターに叩きつけられ、プラッターに塗られた磁性体を剥がします。その衝撃で受けた傷や、飛び散った磁性体やヘッドなどの破片、その後の稼働によって再び受けたダメージなどによってヘッドが損傷し、さらなる磁性体剥離の原因となります。

 このような構造のため、ハードディスクの稼働中に衝撃を与えることは禁物です。仮にハードディスクが稼働中に上から下方向への衝撃を与えるとどうなるでしょう。磁気ヘッドは衝撃(加速度)が加わった瞬間、その反動で一時的に大きくプラッターから離れますが、次の瞬間にはアクチュエータのバネ反動によって、プラッターに叩きつけられます。(図3)この時、プラッターの表面に薄くコーティングされている磁性体に傷が付き、その一部がプラッターから剥がれ落ちます。これが「磁性体剥離」と呼ばれる現象で、失われた磁性体に記録されていたデータは二度と読み取れなくなり、そのエリアは「不良セクター」と呼ばれる状態になります。
 磁性体剥離が怖いのは、そのままハードディスクの稼働を続けると、次の磁性体剥離やより深刻な「ヘッド損傷」の原因となることです。剥がれ落ちた磁性体が再びヘッドと接触すると、別の箇所で新たな磁性体剥離が発生します。また磁性体剥離の箇所をアクセスするたびに磁気ヘッドにもダメージが加わり、徐々に破損が進行していきます。その結果、「パソコンなどから全く認識しない」「異音が出続ける」といった状態になります。ヘッドが破損して正常な(磁性体剥離していない)領域を読み取れなくなった状態を「ヘッド損傷」と呼びますが、この状態でさらに稼働を続けた場合、壊れたヘッドによる継続的な磁性体剥離によって内部汚染が進行し、他のプラッターやヘッドも磁性体剥離や破損へと追い込まれ、復旧不可能な状態に至ります。
 このように、最初は小さな衝撃から始まったほんのわずかな磁性体剥離も、そのまま稼働を続けると最終的には回復不可能な物理損傷へと進行することが多いものです。異常を感じたら速やかに使用を中止し、専門家にご相談することをお勧めします。

ヘッド損傷およびプラッター磁性体剥離の実例

ここではヘッド損傷および磁性体剥離の実例をご紹介します。これらはいずれも非常に重い症例であり、いずれも復旧の可能性はありません。(写真1〜5)最初は軽微な異常から始まる物理損傷も、そのまま稼働を続けると最終的にこのような状態に至るという事例として観ていただければ幸いです。

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