データ復旧サービス導入事例

友星幼稚園

友星幼稚園の園長 山脇義道氏にロジテックのデータ復旧サービスを活用した理由と経緯について詳しく聞きました。

子供たちの思い出の写真を収めたブルーレイディスクを、自分のミスで読めなくしてしまいました。一時はどうなることかと途方に暮れました

友星幼稚園
友星幼稚園について

友星幼稚園は、大阪府と兵庫県の県境、池田市 細川地区にある幼稚園です。園の方針は「自然の中でのびのび楽しく遊べる幼稚園づくり(山脇氏談)」です。園児数 約140名、従業員数16名。園長の山脇義道氏は圓成寺の住職でもあります。最近はホームページに力を入れており、保護者専用ページでは、子供たちの写真が1000枚以上を掲載されています。

子供たちの写真を収めたブルーレイ2枚のデータ復旧を依頼

今回、友星幼稚園ではロジテックにどのようなデータ復旧を依頼したのでしょうか。

今回、ロジテックには、子供たちの写真 およそ3000枚が入ったブルーレイディスク2枚のデータ復旧を依頼しました。

友星幼稚園では、遠足や運動会など行事があるたびに、デジカメで子供たちの写真をパチパチ撮影しています。撮影枚数は年間で3000枚を超えます。特によく撮れた写真は、ホームページの「保護者向けコーナー」にアップしていますが、もう一つ、なんといっても大事な使い道があって、それは年に一度のお別れ会(卒園式)でのスライドショーです。

卒園式でのスライドショーとは具体的には?

ウチでは、毎年50人くらいの園児が卒園します。卒園のときには、保護者、園児、先生がたみんなでお別れ会を開きます。そのとき、子供たち50人それぞれの思い出の写真を、20分のスライドショーにまとめて、上映しているのですが、これが、毎年、じーんとするんです。

3歳で幼稚園に入って、それから卒園する5歳までの3年間の写真が映されるのですが、ああ、入園してきたときにはあんなにちっちゃかった○○くんが、●●ちゃんが、こんなに大きくなってくれたんだなあ、あの遠足の時にこんなことが、運動会の時にはあんなことが、本当にいろいろなことがあったなあと、保護者も先生も私も、見ているともうジーンとしてしまうんですね。

ところが、そのスライドショーのための写真データが読めなくなってしまったのです。

ブルーレイのデータが消えた理由

なぜ写真がなくなったのですか。

当園では、毎年、年度初めの4月に、ハードディスクに貯め込んだ写真データを、まとめて外部ディスクにコピーすることにしています。そうしてパソコンのハードディスクをまっさらにし、そこにまた写真データを貯め込んでいくのです。

以前はDVD 3枚に書き込んでいました。しかし、今年(2012年)はパソコンを買い換えて、ブルーレイの書き込みが可能になりました。ブルーレイは25ギガの容量があり、DVDの数倍。これを使えばディスクが1枚ですみます。よし今年はDVDではなくブルーレイにコピーしよう、そう考えて4月のある日に、パソコンにブルーレイの空ディスクをセットし、パソコンに入っていた専用ソフトを使って、データ書き込みを開始しました。

経験ある方はご存じかと思いますが、ディスクへのデータの書き込みは非常に時間がかかります。DVDでも1時間、2時間かかるのはざらだったので、容量が3倍のブルーレイなら3時間以上はかかると予測されます。

その日は、用事があったので、データ書き込みを始めた後、いったん外出して、5時間後に戻ってきました。そして、「5時間も経ったんや、もう終わってるやろ」と思い、ディスクを取り出しました。ディスクのウラを見ると、ブルーレイ特有の書き込み形跡があります。よし、書き終わったなと思い込んで、ディスクをケースに入れてしまいこみました。ハードディスクの中の写真データは、もういらないと考え、すべて消去しました。

データが消えたことに気づいたときの状況

ブルーレイの写真データが読めないことに気づいたのはいつですか。

それから4カ月後、8月になってからです。ある行事の写真を確認する必要が出てきたので、ブルーレイをパソコンにセットしてみたのですが、読めません。ドライブは認識していますが、肝心の内容が読めない状態。イヤな予感がしましたが、いやいや、何かの間違いだろうと気を取り直して、ディスクを出してセットしなおしてみたり、パソコンを再起動してみたり、いろいろ試みました。しかし、読めません。ここに来て、事態の深刻さが分かりました。「データが消えた! まさか!こんなことってあるのか?。子供たちのデータが消えたら、来年のスライドショーできないじゃないか」と…。

山脇様のミスではなく、パソコン側(書き込みソフトウエア側)に何か不具合があったという可能性は?

いや、原因はおそらく僕の人為ミスです。たぶん、まだ書き込みが未完了の状態なのに、完了したと勘違いしてディスクを取り出したのが原因です。そのときは、確かに書き込み開始から5時間が経過していましたが、おそらくパソコンがスリープ状態になり、書き込みは中断されていたのでしょう。そういえば、外から帰ってきたときのパソコンの画面はま真っ黒でした。マウスに手をかけたらパッと再開したようなかんじでした。

その時、書き込みがちゃんと完了していたかどうか、実際に写真を読み込んでみて、ディスクを確認をしておけば良かったのです。その時なら、まだハードディスク内に元の写真データが残っていたわけで、どうにでも解決できていたはずなのだから。しかし、悔やんでも後の祭りでした。

データ復旧のために取った行動

その後、どんな行動を取ったのでしょうか。

まず園の先生方に「自分の不注意で、スライドショー用の写真が、消えてしまった」と報告しました。先生方は、直接、私を責めることはありませんでしたが、明らかに落胆している様子が見て取れました。園長としては、何とか策を講じなければなりません。考え込んでいてもしかたがない。まずはネット検索で対策を調べることにしました。

その時点で、「データ復旧サービス」というものが世の中にあることはご存じでしたか。

いえ、知りませんでした。しかし、ネットで「写真データ 復旧」、「ブルーレイ データ 復旧」などのキーワードで検索すると、ロジテックをはじめとするデータ復旧サービスのサイトがいくつかヒットします。なるほど世の中にはこんなサービスもあるのかと、その時はじめて知りました。

これを使えば直るかもしれません。さっそく各サイトを詳しく見ていきました。

怪しそうなサイトは除外し、まともそうなサイトをピックアップしていきました。その中で見つけたのがロジテックのデータ復旧サービスです。ロジテックといえば私の中では、ヨドバシカメラなどにハードディスクを買いに行ったときに見かけるあのロジテックです。

これは信頼できそうだなあと思い、さっそく問い合わせをしてみました。返答は、「まずは読めなくなったディスクをお送りください。データ復旧が可能かどうか調査して見積もりします。データが復旧できない場合はディスクを返送します。どちらにせよ、調査見積もりの段階では料金は無料です」というもので、だったら良いなと思いました。

実は、念のため、ロジテック以外に見つけたデータ復旧の会社2社にも電話で問い合わせをしたのですが、2社とも、「ブルーレイの復旧はやっていません」という返事だったのです。

こうなったらロジテックしかないと思い、ディスクを送付し、調査結果と見積もりを待ちました。数日後、返答がきました。

ロジテックに決めた理由

調査結果と見積もりの連絡があってどう思いましたか。

ロジテックからは、「復旧できるファイルのリスト」が送られてきて、それを見ると、大半のファイルが「直せる」とありました。それならスライドショーはできそうだと安心しました。

しかし、復旧費用はなかなか高額で即断できなかったので、ロジテックには「検討します」と伝えました。それから園の先生方に、「ロジテックに頼めば直せるという。でもお金がこれだけかかるんだ。どうしよう」と相談しました。すると、先生方からは「子供たちの思い出はお金には換えられません。お金をかけても復旧した方がいいと思います」という答えが返ってきました。

実は、僕も心の中で同じようなことを思っていたのです。先生方に相談したのは、実は、背中を押してほしかったからだったのです。

ロジテックに電話して、「データ復旧をお願いします」と伝えました。

それから数日後、データは復旧されて戻ってきました。ずっと撮りためた子供たちの写真を見て、ああ、これで来年も無事にスライドショーが開けるとホッとしました。

ロジテックさん、今回は、子供たちの大事な写真を復旧してくださり、どうもありがとうございました。技術者のみなさんの対応もとても親切でした。もうデータは消さないように気をつけますが、万が一また事故が起こったらお世話になるかもしれません。これからもがんばってください。

ロジテック技術者より
コメント

今回はどのような障害だったのか
お客様からは、「パソコン付属のソフトウエアを使ってブルーレイディスクに写真データを書き込んだが、それが見られない」次のご申告をいただきました。
どのような技術対応を行ったか
ブルーレイディスクに書き込まれたデジタル情報の抽出を試みました。しかし読み取りエラーで停止する状況でした。ロジテックの開発部門に支援を仰ぎ、レーザー出力を細かく制御できる専用ブルーレイドライブを用い、複数パターンでの抽出方法を試行しました。その結果、全てのイメージデータを取得することに成功しました。

次は、取得したイメージ情報から再構築展開を行い、ファイル復元を行う段階となります。ところがここで問題になったのがボリューム管理情報と復元実体の容量に差異が認められたことでした。この点については、お客様に電話してヒアリングした内容、および書き込み後に確認いただいた内容、およびメディアの相変化状態の三点から考察し、その結果、余剰容量分は有効なデータを伴わないインデックスのみのトラックデータであるという結論に至りました。

最終的には、1万1千以上のファイルが閲覧できるようになりました。
今回の修復をふりかえって
私事となって恐縮ですが、実は、私自身も過去にハードディスクのクラッシュで、子供の成長アルバムの写真データを全て失った経験があります。当時の私の技術レベルではデータ復旧ができませんでした。思い出しても苦い経験です。

今回、データ復旧の作業を行う最中に、季節や行事が盛り込まれたフォルダ名称や、子供たちの多数のスナップショットを垣間見ました。またお客様と電話で話しているときには、電話口から園児たちの元気で明るい声も漏れ聞こえてきました。

これはなんとしても一枚でも多く回収をしたいと強く思いましたね。

今回のお客様インタビューで、子供たちの写真が、どのように使われるのかがわかりました。卒園式でのスライドショーを見ながら我が子の成長を喜ぶ保護者の皆さまの様子を思い浮かべ、私もまた幸せな気持ちとなりました。

※ 取材日時 2012年9月
※ 文中の数字、データはいずれも取材時点のものです。

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