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Column Vol.3 メモリセルの寿命を延ばすウェアレベリング

 フラッシュメモリのデータ記録部分であるフローティングゲートと、そこに電子を蓄えておくための絶縁膜があることは前回お話ししたとおりですが、その絶縁膜が「消去」「書き込み」の繰り返しによって劣化し、最後には寿命を迎えます。1千〜1万回という書き換え可能回数は、一見すると十分な寿命にも感じられるかも知れませんが、用途によってはそうとも限りません。例えば1秒間に1回、特定のデータを書き換えるプログラムが存在した場合、そのプログラムがフラッシュメモリの特定のアドレスに秒単位で現在時間を書き込んだとしますと、秒の最下位ビットは毎秒「0」と「1」を交互に行き来するため、2秒ごとに書き込みと消去が行われます。1時間は3,600秒ですから、1時間あたりの書き換え回数は1,800回となり、1千回の書き換え回数にはわずか30分余りで、1万回でもたった6時間ほどで達することになり、フラッシュメモリのセルが寿命を迎えてしまいます。ソフトウェア上で使用されるカウンタやタイマーなどの変数には、さらに頻繁に更新されるものもあるため、使い方次第ではあっという間に寿命に達してしまう可能性があるのです。

フラッシュメモリの寿命を延ばす仕組み

 そこでフラッシュメモリを使ったストレージデバイスでは、コントローラに工夫をすることで、特定のアドレスに書き換えが集中することを避けるようになっており、これを「ウェアレベリング」と呼びます。ウェアレベリングには様々な方式が存在しますが、多くはホストデバイス(パソコンやカメラなど)からのアドレス信号をコントローラチップ内部で異なるアドレスに変換(仮想化)します。フラッシュメモリのセルをブロック単位で管理し、各ブロックの消去回数(=書き換え回数)が平均化するように、各ブロックのアドレスを再配置していく手法が採られています。またこのアドレス変換テーブルや消去回数のカウンタなども、フラッシュメモリ内のユーザーからはアクセスできない(データ領域以外の)場所に保管されています。

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フラッシュメモリをデフラグしてはいけない理由

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このような仕組みによって、USBメモリやSSDなどでは10〜100万回という書き換え可能回数を謳っているのです。しかしこの寿命も使い方によって大きな影響を受けます。空き容量が少ない状態で使い続けると、新たなデータの格納場所を用意するために頻繁な消去が必要になるため、フラッシュメモリの寿命を縮める結果となります。
 ストレージを長く使っているとファイルの書き換えや削除に伴ってデータの断片化が起き、これによってファイルアクセス速度の低下が起きます。この現象は「フラグメンテーション」と呼ばれ、特にストレージの空き容量が少なくなるほど速度低下が大きくなります。そこでストレージ上でのファイルの並べ替えを実施してファイルの断片化を解消すると同時に、空き領域をまとめて確保することによってファイルアクセス速度の改善を行うのが「デフラグ」です。

フラグメンテーションの弊害は大きく分けて3つあります。

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 このように、ハードディスクとフラッシュメモリではフラグメンテーションの影響が全く異なります。もちろんフラッシュメモリでもデフラグの効果が一部認められますが、頻繁なデフラグはフラッシュメモリの寿命を極端に縮めることになるため、お勧めできません。
どうしてもデフラグが必要な場合には、フラッシュメモリに対応した専用のユーティリティを使用することをお勧めします。

データ復旧を妨げるウェアレベリング

 フラッシュメモリ上に記録されているデータは、ウェアレベリングによってブロックごとにばらばらのアドレスにマッピング(配置)されていることは最初にご説明したとおりです。このため、ストレージデバイスからフラッシュメモリだけを取り出して読んでみても、でたらめなデータ配列となってしまってまともに読めません。実はこのことがフラッシュメモリを搭載したストレージデバイスのデータ復旧を難しくしています。フラッシュメモリからデータを復旧するためには、各メーカーおよびモデルごとに違いのあるコントローラの特徴を理解し、そのアルゴリズムを正しく解析できないとデータの復旧はできません。USBメモリやSSDはもちろんのこと、メモリカードや携帯電話の内蔵メモリなども、それぞれが独自のアルゴリズムを持つコントローラによって制御されているのです。

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ますます広がるフラッシュメモリの用途

 技術の進歩に支えられたフラッシュメモリの大容量化と低価格化は、従来のフロッピーディスクや光ディスクなどが担ってきたストレージデバイスの分野に変革をもたらしました。そして今、ハードディスクすらもフラッシュメモリに置き換えが進んでいます。将来的にはハードディスクの用途は大容量のサーバ用途などに限定されていき、少なくとも家庭用は全て半導体メモリを使ったストレージに置き換わってしまう可能性が高いと考えられています。しかしフラッシュメモリには「寿命」という宿命があること、その復旧は決して容易ではないことを知っていただき、日頃のバックアップは欠かさないようにしていただければ幸いです。

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